管理職のメンタルケアについて

目次
- 1 「管理職の孤独」を放置しない会社が、メンタル不調にも強くなる
- 2 いま、会社の中で起きていること
- 3 「ラインケア」は大事。でも、管理職を医療者にしてはいけない
- 4 Q1.部下から突然「もう限界です」と言われました。何を言えばいいですか?
- 5 Q2.部下に「このことは誰にも言わないでください」と言われました
- 6 Q3.部下の相談を毎週1時間以上聞いています。これも管理職の仕事ですか?
- 7 Q4.「病院に行ったほうがいい」と言っていいのでしょうか?
- 8 Q5.不調の社員に配慮すると、元気な社員の負担が増えてしまいます
- 9 Q6.「管理職なんだから部下のケアをするのは当然」ではないのでしょうか?
- 10 Q7.なぜ管理職は「孤独」になりやすいのでしょうか?
- 11 Q8.管理職本人が疲れているとき、どんなサインがありますか?
- 12 Q9.部下を休職させてしまいました。「もっと早く気づけたのでは」と自分を責めています
- 13 Q10.人事に相談したら「まず上司で対応してください」と言われました
- 14 「相談できる管理職」を評価してほしい
- 15 管理職研修は「部下を救う方法」だけを教えないでほしい
- 16 部下を守ることと会社を守ることは対立しません
- 17 人事もまた、孤独です
- 18 「管理職を孤独にしない」は、福利厚生ではなく組織戦略
- 19 「支える側なんだから、弱音を吐いてはいけない」と思わなくていい
- 20 企業の人事・管理職の方へ
「管理職の孤独」を放置しない会社が、メンタル不調にも強くなる
こんにちは、ゆうメンタルクリニック 医師の森しほです!
私は医師・産業医・公認心理師として、働く方のメンタルヘルスに関する相談に関わっています。
その中で気になっているのは、メンタル不調になった社員だけではありません。
その社員を支えている「管理職」や「労務・人事」の方々です。
「部下から『もう限界です』と言われました。どう返せばいいですか?」
「毎日のように相談を受けています。正直、こちらもしんどくなってきました」
「本人から『上には絶対に言わないでください』と言われています。でも、このまま自分だけで抱えていていいのでしょうか」
「上からは『君の部下なんだから何とかして』、部下からは『会社は何も分かってくれない』と言われます」
「休職者に配慮すると、今度は元気に働いている社員から不満が出ます」
こういう話を聞くたびに思います。
管理職、ちょっと背負わされすぎではないでしょうか。
部下の体調に気づく。
話を聞く。
業務量を調整する。
人事に報告する。
チームの仕事を回す。
本人のプライバシーにも配慮する。
場合によっては家族への対応もある。
さらに経営側からは、「で、いつ復帰できるの?」と聞かれる。
それでも本人は管理職として平然としていないといけないのです。
でも、管理職だって人間です。
今日は、「部下のメンタルヘルスを支える管理職を、誰が支えるのか」についてお伝えしたいと思います。
いま、会社の中で起きていること

これは一部の会社だけの問題ではありません。
厚生労働省の2025年「労働安全衛生調査」では、現在の仕事や職業生活について、強い不安・悩み・ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でした。
つまり、働いている人の約3人に2人です。
ストレスの内容として多かったのは、
「仕事の量」39.5%
「仕事の失敗、責任の発生等」39.5%
「対人関係」32.9%
でした。40~49歳では、強いストレスを感じる事柄がある人は71.5%にのぼっています。まさに多くの会社で、課長・部長クラスを担っている年代とも重なります。
そして同じ調査では、過去1年間にメンタルヘルス不調によって1か月以上休業した人、または退職した人がいた事業所は13.5%。
さらに従業員1000人以上の事業所に限れば、その割合は92.9%でした。規模の大きい企業では、「メンタル不調者が出るかどうか」ではなく、「出ることを前提としてどう支えるか」を考える必要があるとも言えるでしょう。
そして、その最前線に立たされるのが管理職です。
「ラインケア」は大事。でも、管理職を医療者にしてはいけない
厚生労働省は、職場のメンタルヘルス対策の中で、管理監督者による「ラインによるケア」を重視しています。
ラインによるケアとは、具体的には、部長や課長などの直属の上司が部下の「いつもと違う」状態に早めに気づいてケアすることです。
部下からの相談に対応すること。
職場のストレス要因を把握し改善すること。
休職した部下の職場復帰を支援すること。
などが挙げられています。(こころの耳)
ここまでは、とても大切です。
ここで一つ、強く伝えておきたいことがあります。
管理職は、カウンセラーでも医師でもありません。
WHOも、職場のメンタルヘルスに関するガイドラインで、管理職へのメンタルヘルス研修を推奨しています。
一方で、非常に重要なことも明記しています。
管理職研修の目的は、管理職を「メンタルヘルスの治療者」にすることではない。
管理職が精神疾患を診断したり、治療したりする立場になるべきではない、ということです。(NCBI)
私はこれ、とても重要だと思っています。
管理職研修をすると、
「うつ病のサインを覚えましょう」
「傾聴しましょう」
「早く気づきましょう」
と、管理職がどんどん“できる人”になっていきます。
もちろん知識は必要です。
でも、知識を与えるだけで、
「では、あとはあなたが部下を支えてください」
となってしまったら、むしろ管理職の負担が増えてしまいます。
Q1.部下から突然「もう限界です」と言われました。何を言えばいいですか?
これは本当に困りますよね。
管理職の方からすると、
「何か気の利いた言葉を言わなくてはいけない」
「励ましたらまずい?」
「休ませるべき?」
「病院へ行けと言っていい?」
と、一瞬でいろいろ考えてしまいます。
でも、まず必要なのは名回答ではありません。
たとえば、
「話してくれてありがとう」
「それはかなりしんどかったですね」
「今、仕事を続けるのが難しいくらいに、つらいですか?」
くらいからで十分です。
私は管理職の役割を、大きく3つに分けて考えると分かりやすいと思っています。
気づく。
聞く。
つなぐ。
です。
逆に、
診断する。
治療する。
一人で最終判断する。
ここまでは管理職の仕事ではありません。
「それはうつ病だよ」
「適応障害じゃない?」
と診断名を当てようとする必要もありません。
「とにかく一週間休みなさい」
と医学的な判断まで背負う必要もありません。
状態によっては人事・産業保健スタッフ・医療機関などへつなぐ。
それができれば十分です。
Q2.部下に「このことは誰にも言わないでください」と言われました
これも、管理職を非常に孤独にする言葉です。
部下は上司を信頼したからこそ話したのかもしれません。
だから管理職は、
「約束を破れない」
と思う。
一方で、
「この人を自分一人で見守るのは怖い」
とも感じる。
この葛藤は当然です。
大切なのは、最初から安易に、
「絶対に誰にも言わない」
と約束しないことです。
たとえば、
「できるだけあなたの希望は尊重したい。ただ、あなたの安全や健康に関わる内容については、必要最小限の範囲で人事や専門職に相談させてもらうことがあります」
と伝える方法があります。
何でも部署中に共有する必要はありません。
一方で、重大な健康上・安全上の懸念まで、一人の管理職だけが秘密として抱え続けるのも適切とは限りません。
「本人のプライバシーを守ること」と「必要な人につなぐこと」は、必ずしも矛盾しません。
Q3.部下の相談を毎週1時間以上聞いています。これも管理職の仕事ですか?
「先生、毎週金曜日、部下の相談を1時間半聞いています」
こういう管理職の方がいます。
しかも一人ではない。
Aさん30分。
Bさん1時間。
Cさんはチャット。
気がつけば、一日の相当部分が部下の相談対応で終わってしまう。
そして管理職自身の仕事は夜にやる。
これは少し危険な構造です。
もちろん、話を聞くことは大切です。
ただし、
「傾聴すること」と「際限なく相談を引き受けること」は違います。
たとえば、
「今日は30分話しましょう」
「この問題については私だけで判断できないので、人事にも相談しましょう」
「仕事の調整については私と話して、体調については専門家にも相談してみませんか」
と、相談の境界線を作っていいのです。
むしろその方が、本人にとっても持続可能な支援になります。
WHOも、管理職によるメンタルヘルス支援では、部下の苦痛に気づき、コミュニケーションを取り、適切な支援につなげる能力を重視しています。管理職自身が治療者になることは想定されていません。(世界保健機関)
Q4.「病院に行ったほうがいい」と言っていいのでしょうか?
言い方には配慮が必要ですが、受診を選択肢として伝えること自体を過度に怖がる必要はありません。
ただ、
「あなたは病気だから病院へ行ってください」
ではなく、
「最近、眠れていないという話も続いているので、一度専門家に相談してみるのも一つだと思います」
「仕事の調整だけでは解決しにくそうなので、体調については医療側にも相談してみませんか」
という言い方のほうが受け入れられやすいでしょう。
特に、
眠れない。
食べられない。
出勤できない。
涙が止まらない。
明らかに以前と様子が違う。
そんな状態が続いているときは、
上司が、
「元気を出せ」
「もう少し頑張ろう」
で全部解決しようとするより、専門家につなぐほうがよい場合があります。
それは突き放すことではありません。
適切な人にバトンを渡すことも支援です。
Q5.不調の社員に配慮すると、元気な社員の負担が増えてしまいます
これは本当に難しい問題です。
私はメンタル不調の本人を診る立場でもありますが、一方で産業医として企業を見ると、
「不調者に配慮すればすべて解決」というほど単純ではない
とも思っています。
Aさんの仕事を減らした。
その仕事はどこへ行くでしょうか。
多くの場合、消えません。
BさんやCさんに行きます。
最初は、
「Aさん大変そうだから仕方ないよね」
と言っていた人も、
1か月、2か月、半年と続けば疲れてきます。
そして今度はBさんが、
「どうして私ばっかり」
となる。
そのBさんも休職したら、Cさんへ仕事が行く。
こんな連鎖を防ぐためには、個人への配慮と同時に、
「部署全体として仕事量をどうするか」
を考える必要があります。
誰かが休んだら、残った人が黙って120%働く。
これを会社の制度としてしまってはいけません。
不調者を責めない。
同時に、支えている人の負担も見えなくしない。
この両方を見るのが、組織のメンタルヘルスだと思います。
Q6.「管理職なんだから部下のケアをするのは当然」ではないのでしょうか?
もちろん、管理職には部下のマネジメントという役割があります。
ですが、
「役割があること」と「無限に責任を負うこと」は別です。
近年の研究でも、管理職特有の負担が指摘されています。
日本のミドルマネージャーを扱った研究では、管理職は一般社員より長時間働きやすく、マネジメント業務と自分自身のプレイヤー業務を両立しながら、上司からの要求と部下からの要求の板挟みになるなど、立場特有のストレスを経験しうることが論じられています。(J-STAGE)
「上から数字を達成しろと言われる」
「下から仕事量を減らしてほしいと言われる」
「人事からは離職させないでほしいと言われる」
「でも人員は増えない」
それで、
「あなたは管理職なんだからうまくやって」
と言われる。
いや、それは難しいですよね。はっきりと、難しいと人事やさらに上の方に伝えましょう。
Q7.なぜ管理職は「孤独」になりやすいのでしょうか?
管理職になった途端、それまで同僚だった人との距離が少し変わります。
部下には言えない。
上司には弱音を吐きにくい。
人事に相談すると、
「マネジメント能力がないと思われるのでは」
と心配する。
特に優秀な方ほど、
「自分で解決するのが管理職」
と思い込みやすい。
すると、
相談する相手がいないのに、相談される相手にはなる。
これが管理職の孤独の一つだと思っています。
職場の孤独について49研究をまとめたシステマティックレビュー・メタ解析では、職場での孤独感は、バーンアウトの高さと正の関連(r=0.39)、仕事のパフォーマンスの低さ(r=−0.35)、仕事満足度の低さ(r=−0.34)などと関連していました。
もちろんこれは「管理職だけ」を対象とした結果ではなく、相関関係なので因果関係を証明するものでもありません。
それでも、職場で孤立することを単なる気分の問題として軽視できないことは示唆されています。(OUP Academic)
管理職の孤独も同じです。
役職が上がれば、孤独に強くなるわけではありません。
むしろ、相談される回数が増える一方で、自分が相談できる相手が減ることがあります。
Q8.管理職本人が疲れているとき、どんなサインがありますか?
「管理職本人が『つらい』と言ってくれれば分かるんですけど」
と人事の方から言われることがあります。
確かにそうです。
ただ、管理職はなかなか言いません。
ですから、
以前より明らかに遅くまで働くようになった。
休日にも大量のメールを送っている。
部下への言葉が急に強くなった。
逆に、何も決めなくなった。
会議で発言しなくなった。
ミスが増えた。
眠れていなさそう。
食事を取らなくなった。
「俺が全部やればいい」と言い始めた。
こうした変化も、一つのサインになり得ます。
特に気をつけてほしいのが、
「ものすごく頑張っている管理職」
です。
仕事ができなくなった人だけが不調なのではありません。
不調になる直前まで、
誰よりもメールを返して、
誰よりも部下を助けて、
誰よりも残業して、
そして突然動けなくなる方もいます。
Q9.部下を休職させてしまいました。「もっと早く気づけたのでは」と自分を責めています
管理職の方から非常によく聞く言葉です。
「先月、あの子、確かに元気なかったんです」
「あの時もっと話を聞いていれば」
「自分が仕事を振りすぎたのではないか」
こうして過去を何度も振り返る。
心理学では、出来事について同じ考えを繰り返してしまうことを「反すう」と呼ぶことがあります。
反省することと、
延々と、
「全部自分のせいだったのでは」
と考え続けることは違います。
メンタル不調は、一つの原因だけで起きるとは限りません。
仕事内容、人間関係、睡眠、身体状態、家庭環境、その方自身のさまざまな背景。
いろいろな要因が重なることがあります。
上司だけが、
「自分が気づけなかったせい」
と全責任を背負う必要はありません。
もちろん職場で改善できることがあれば改善する。
でも、
管理職が過去に戻って部下の人生を全部やり直すことはできません。
その代わり、
「次に同じようなことが起きたら、一人で判断せず早めにつなごう」
と考える。
私はそれで十分だと思います。
Q10.人事に相談したら「まず上司で対応してください」と言われました
これもよくあります。
人事も忙しい。
社員数が何千人もいる会社なら、すべての相談に人事が付き添うことはできません。
だから「一次対応は管理職に」という制度自体は理解できます。
ただし、
一次対応と丸投げは違います。
「まず話を聞いてください」
だけではなく、
「この場合は人事へ」
「この状態なら産業医へ」
「安全上の懸念がある場合はすぐ連絡」
「休職の話になったらこの窓口」
と、管理職がバトンを渡せる仕組みを作る必要があります。
厚生労働省のラインケアの考え方でも、管理監督者だけですべてを完結するのではなく、事業場内産業保健スタッフなどとの連携が前提となっています。(こころの耳)
さらに、メンタル不調者を支援する産業看護職の研究では、専門職が管理職の本音や困りごとを聞き、管理職自身を精神的に支えながら、具体的な対応方法を助言することの重要性が示されています。(J-STAGE)
つまり、
支援されるのは不調になった社員だけではありません。
その社員を支える上司も、支援対象なのです。
「相談できる管理職」を評価してほしい
私は企業の方に、
管理職研修では、
「一人で対応できる管理職」
を作るより、
「適切なタイミングで相談できる管理職」
を作ってほしいと思っています。
部下が不調になった。
すぐ人事に相談した。
それは管理能力不足ではありません。
むしろ、
「これは自分だけで抱える案件ではない」
と判断できたわけです。
優秀なマネジメントだと思います。
医療でも同じです。
一人の医師が全部の病気を治せるわけではありません。
必要なら別の診療科へ紹介します。
それを、
「自分で治せなかったから医師失格」
とは考えません。
管理職も同じでいいのではないでしょうか。
管理職研修は「部下を救う方法」だけを教えないでほしい
WHOは、管理職へのメンタルヘルス研修について、管理職の知識、態度、支援行動、社員の援助要請などを改善する目的で推奨しています。(NCBI)
実際、管理職向けのメンタルヘルス研修についてはランダム化比較試験も行われており、管理職の知識や自信、行動などへの効果が検討されています。(PubMed)
ただ私は、研修内容にぜひもう一章入れてほしいと思います。
「あなた自身がつらくなったらどうするか」
です。
部下への声かけ。
傾聴。
復職支援。
ハラスメント。
全部大事です。
でも最後に、
「ちなみに皆さん自身は大丈夫ですか?」
と聞いてほしい。
管理職に伝えたい3つのこと
メンタルヘルス研修を一時間受けて、
精神医学の病名を20個覚える必要はありません。
まずは、
1.「いつもと違う」に気づく
遅刻が増えた。
ミスが増えた。
急に口数が減った。
メールの文章が変わった。
イライラが強い。
眠れていない。
ただし、そこから勝手に診断しない。
2.一度、話を聞く
「最近どう?」
より、
「最近、遅くまで残っていることが増えたけど、何か困っていることある?」
など、具体的な変化から入るのもよいでしょう。
3.自分だけで解決しない
人事。
産業医。
産業保健スタッフ。
外部相談窓口。
医療機関。
必要なところにつなぐ。
この三つです。
言い換えれば、
気づく。聞く。つなぐ。
これでいいのです。
部下を守ることと会社を守ることは対立しません
ここはとても大事です。
管理職の負担について話すと、
「会社側の都合では?」
と思われるかもしれません。
逆に、社員への配慮を話すと、
「また管理職の仕事が増える」
と思われるかもしれません。
私は、この二つを対立させる必要はないと思っています。
管理職が疲弊している職場では、部下への支援も長続きしません。
人事が疲弊している会社では、休職者への支援も続きません。
社員を支えるためにも、支える人を支える必要があります。
これは甘えではなく、仕組みの話です。
人事もまた、孤独です
そして、もう一人忘れたくないのが人事担当者です。
本人は、
「働けます」
と言う。
主治医は、
「復職可能」
と書く。
上司は、
「まだ無理だと思います」
と言う。
同僚からは、
「これ以上こちらに仕事を回さないでください」
と言われる。
経営者からは、
「結局、いつ戻れるの?」
と聞かれる。
産業医から別の意見が出ることもある。
家族から電話が来ることもある。
全部聞いた最後に、
「で、人事としてどうするんですか?」
となる。
人事の方も、相当孤独です。
だから私は、
社員を支える人事を、医療の側から支える
という関係がもっとあっていいと思っています。
人事は医師ではありません。
管理職も医師ではありません。
医学的に分からないことは、医療側に聞いていい。
それでいいんです。
「管理職を孤独にしない」は、福利厚生ではなく組織戦略
職場の孤独は、研究上もバーンアウトや仕事満足度、パフォーマンスとの関連が報告されています。(OUP Academic)
だから私は、
「管理職を孤独にしない」
というテーマを、
単なる優しさの話だとは思っていません。
管理職が早めに相談できる。
不調者を一人で抱えない。
人事も医学的判断を一人で背負わない。
専門職へつなげる。
その仕組みがある。
これは結果として、
離職。
長期休職。
チーム内の疲弊。
管理職自身の不調。
問題の長期化。
そういったリスクを考えるうえでも重要な経営課題だと思います。
「支える側なんだから、弱音を吐いてはいけない」と思わなくていい
最後に、管理職や人事の方へ。
誰かから、
「会社に行けません」
「もう仕事を続けられません」
「上司のせいでこうなりました」
「誰にも言わないでください」
と相談されたら、
頭から離れなくなることがあります。
家に帰っても考えてしまうこともあるのではないでしょうか。
「対応を間違えたらどうしよう」
それは、真面目に仕事をしているからこそ起こることです。
でも、そこで一人にならないでください。
部下が相談するように、
管理職も相談していいんです。
社員を守る人を守る。
部下を支える上司を支える。
そして、社員と管理職の間で判断を続ける人事を支える。
私は、これからの企業メンタルヘルスでは、そこまで考える必要があると思っています。
管理職を孤独にしない。
人事を孤独にしない。
それが結局、働く人全体を守ることにつながるのではないでしょうか。
企業の人事・管理職の方へ
「休職者への対応がこれでいいのか分からない」
「復職判断について相談したい」
「管理職が部下のメンタル対応で疲れている」
「社内に相談できる医療職がいない」
「産業医はいるけれど、メンタルヘルスについてもう少し相談できる場所がほしい」
「人事だけで判断するのが怖い」
そんなときは、会社の中だけで答えを出そうとしなくて大丈夫です。
ゆうメンタルクリニックでは、企業向けの医療顧問・産業医サービスについてのご相談も承っています。
https://yuik.net/occupational-physician
社員本人の支援だけでなく、人事や管理職が「このケース、どう考えればいいのだろう」と迷ったときに、医療・心理・産業保健の視点から一緒に整理することも、企業メンタルヘルスの大切な仕事だと考えています。
まずはお悩み相談無料です。
「まだ契約するか分からない」
「そもそも産業医に聞く話なのか分からない」
そんな段階でも構いません。
支える側の人が、一人で抱えなくていい会社を。
医療の側から、その仕組みづくりをお手伝いできればと思っています。
参考資料・参考文献
厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」では、労働者の67.5%が仕事・職業生活について強い不安・悩み・ストレスを感じる事柄があると回答し、過去1年間にメンタルヘルス不調による1か月以上の休業者または退職者がいた事業所は13.5%でした。
厚生労働省「こころの耳」では、管理監督者によるラインケアとして、部下の変化への気づき、相談対応、職場環境への対応、職場復帰支援などを示しています。(こころの耳)
WHO「Guidelines on mental health at work」では、管理職向けメンタルヘルス研修を推奨する一方、管理職が精神疾患を診断・治療する役割を負うものではないことを明示しています。(世界保健機関)
Bryan BT, et al.による職場の孤独に関する49研究のシステマティックレビュー・メタ解析では、職場の孤独とバーンアウト、仕事満足度、仕事パフォーマンスなどとの関連が報告されています。(OUP Academic)
日本の産業保健領域でも、メンタルヘルス不調者を支える際に、専門職が管理監督者自身の不安や本音を聞き、具体的な対応を助言することの重要性が報告されています。(J-STAGE)
取材実績(一部抜粋)
【雑誌】マガジンハウス「Tarzan」
【雑誌】株式会社プレジデント社「PRESIDENT WOMAN」
【TV】フジテレビ『バイキング』
【TV】TBS『ビビット』
【YouTube】『ぶーちゃんねる-歌舞伎町リアル-』(
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【Web記事】LITALICO発達ナビ
【Web記事】LITALICO仕事ナビ
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