恋人にときめかなくなったら、◯◯カフェに行きましょう!

こんにちは、ゆうメンタルスキンクリニックの森しほです!

「恋愛の賞味期限は3か月」
「恋のドキドキは3年で終わる」
なんて言葉を聞いたことはありませんか?


恋愛初期は、相手に会いたくて仕方がない。
連絡が来るだけで嬉しい。
何をしていても相手のことを考えてしまう。


ところが、付き合いが長くなると、
ドキドキよりも安心感が
強くなっていきます。


「恋愛初期のときめきはそのうち落ち着いて、長期的な愛情に変わっていくものです」


そんなふうに言われることも多いですよね。


もちろん、恋愛に「3か月で終わる」
「3年で終わる」という明確な期限が
あるわけではありません。


ただ、恋愛初期と長期的な関係では、
脳の働き方や感じ方が
変化していくことは確かです。


「じゃあ、ときめきは諦めて、安心感を大切にしましょう」


……本当にそれでいいのでしょうか。


私は、
安心感があることと、
ときめくことは、両立できる
と思っています。


では、どうすればいいのでしょうか。
ここで一つ、意外な方法をおすすめします。


恋人にときめかなくなったら、
猫カフェに行ってみてください。


「なんで猫カフェ?」と思いましたよね。
私も、いきなり猫カフェを
すすめられたらそう思います。


でも、ちゃんと心理学的な理由があります。

そもそも「ときめき」って何?

恋愛初期には、
脳の報酬・動機づけに関わる
神経回路が活発になります。


特にドーパミンなどが関係し、


「この人に会いたい」
「もっと知りたい」
「次はどうなるんだろう」



という、相手への強い関心や
期待につながります。

恋愛初期には、
相手のことをまだよく知りません。


だから、


「次は何を話すんだろう」
「この人は私のことをどう思っているんだろう」
「こんな一面があるんだ」


と、次々に新しい情報が入ってきます。
つまり、ときめきには「まだ知らない」
という感覚が含まれています。


ところが、一緒にいる時間が長くなると、


「この人はこういうとき、こうする」
「こう言えば、こう返してくる」



と、相手のことが
予測できるようになります。
脳にとっては「未知の人」
ではなくなっていく。


それによって、
恋愛初期の強烈な高揚感が
落ち着いていくことがあります。

「不安にさせれば、ときめく」は違います

ここで、
「じゃあ、相手を不安にさせればいいんじゃない?」
と考える人もいます。


わざと返信を遅らせる。
急に冷たくする。
他の異性の存在をちらつかせる。
「いつ離れてしまうかわからない」という状態をつくる。


確かに、不確実性があることで
一時的にドキドキすることはあるでしょう。


でも、それを恋愛の維持方法に
するのはおすすめしません。
不安は相手を消耗させます。


目指したいのは、


「この人と一緒にいれば安心できる。
でも、この人のことをまだ全部は知らない」


という状態です。
安心と、ときめきは両立できます。

「コスプレでもする?」

では、ときめきを維持するために
何をすればいいのでしょうか。


「コスプレをしてみる?」
「髪型やファッションを変えてみる?」
「新しい趣味を始めてみる?」


もちろん、どれも悪くありません。


新しい経験を一緒にすることが、
恋愛関係の満足感につながることを
示した研究もあります。


心理学では「自己拡張」
という考え方があり、
新しい経験や挑戦を通して
自分の世界が広がることが、
恋愛関係の質とも関係する
と考えられています。


でも、私は、
「ときめきを維持するために、毎月新しいことをしてください」
と言いたいわけではありません。


そんなことを
ずっと続けていたら疲れてしまいます。
わざわざ恋愛を長続きさせるためだけに、
自分自身を変え続ける必要もありません。


新しい髪型にしてみたら、
「言えないけど、前のほうがよかった……」
となってしまうかもしれませんし、
それは本末転倒です。


実は、もっと簡単な方法があります。

人は、そもそも「一人の人」ではありません

人間は、いろいろな顔を持っています。


恋人に見せている顔。
仕事をしているときの顔。
友達といるときの顔。
知らない人と話しているときの顔。
何かに夢中になっているときの顔。
負けず嫌いになっているときの顔。
困っている人を助けるときの顔。
そして、動物を見たときの顔。


恋人やパートナーに見せているのは、
その人のほんの一部分です。


だから、毎日一緒にいて、その人のことを
よく知っているつもりになっても、


「この人のことは全部わかった」なんて、
現実的にはありえません。


そこで、最初に出てきた「猫カフェ」です。
猫カフェに行くと、あなたは
普段とは違う恋人を見ることになります。


猫を見たときの顔。
猫に話しかける声。
猫に触れるときの手つき。
猫に逃げられたときの反応。
猫が膝に乗ってきたときの嬉しそうな顔。

もしかしたら、あなたが今まで
見たことのない表情をするかもしれません。


そこで、
「え、この人こんな顔するんだ」
と思う。


これが大事です。

デートは、いつも二人きりじゃなくていい

デートというと、
「二人きりで食事をする」
「二人で映画を見る」
というイメージがあります。


もちろん、それも楽しいです。
でも、ときには二人きりではない場所に
行ってみてください。


何かのイベントに一緒に参加する。
友人を交えた食事会に行く。
パーティーに参加する。
二人でオセロやボードゲームをする。
猫カフェに行く。


すると、普段あなたに見せている顔とは
違う顔が出てきます。


知らない人と話すときの顔。
ゲームで負けそうになったときの顔。
誰かに褒められたときの顔。
困っているときの顔。
動物をかわいがっているときの顔。


そこで、あなたは相手の
「新しい一面」を発見します。

「相手を新しくする」のではなく、「新しい相手を発見する」

ここが一番お伝えしたいところです。


ときめきを維持するために、
自分や相手を変える必要はありません。


髪型を変えるとか、
新しい趣味を無理に作るとか、
資格を取るとか…。
もちろんそれ自体は良いことです。


ただし、関係を維持するためだけに
そんなことをしなくてもいいんです。


今いる相手の中に、
まだ見ていない部分があります。


心理学には「自己拡張モデル」
という考え方があります。
恋愛では、相手との関わりを通して、
自分の世界が広がっていくことがあります。


カップルは
普段通りのことを繰り返しているよりも、
新しくて刺激的な活動を一緒に行った場合、
関係への退屈感が減り、
関係の質が高まることが
実験で示されています。


つまり、
「新しい人を探す」のではなく、
「同じ人の、新しい一面を発見する」
ということです。

「この人のことは全部わかった」は、たぶん勘違いです

長く一緒にいると、
「この人はこういう人」
と決めつけてしまいがちです。


でも、人間はそんなに単純ではありません。


仕事をしているときと休日では違います。
友人といるときと
恋人といるときでも違います。
誰と一緒にいるかによっても違います。
年齢や経験によっても変わっていきます。


だから、
「この人はこういう人だから」
と完全にわかったつもりにならない。


「まだ知らないところがあるかもしれない」
という目で相手を見る。


すると、同じ人が少し違って見えてきます。

ときめきは「不安」ではなく「好奇心」でつくる

恋愛のときめきを長続きさせたい。


そう思ったときに必要なのは、
「相手を不安にさせること」
ではありません。
「自分を無理に変え続けること」
でもありません。


もっとシンプルです。


相手に対する好奇心をなくさないこと。

「この人には、まだ知らないところがある」
「今日はどんな一面が見られるんだろう」
「この人って、こんなこともするんだ」


そんな小さな
「もっと知りたい」が残っていれば、
長い関係の中でも、ときめきは生まれます。


目指したいのは、


「この人なら大丈夫」という安心感と、

「でも、この人のことをもっと知りたい」
というときめき、


その両方がある関係です。


もしかしたら、
隣にいる「いつもの恋人」の中に、
あなたがまだ知らない人が
いるかもしれません。

婚活で相手を見極めるなら、「食事」より「トラブル」を見たほうがいい

ここまで、
恋人にもう一度ときめくためには、
「相手を変える」のではなく、
「相手の別の一面を見る」ことが
大切だとお話ししました。


実は、この考え方は恋愛だけに
使えるものではありません。
むしろ、結婚相手を探しているときには、
もっと重要になります。


婚活でよくあるのが、
カフェやレストランで向かい合って話し、
「いい人だった」「話が合った」
「優しそうだった」と判断することです。
もちろん、それも大切です。


ただし、一つ問題があります。


人は、面接されているときには、
それなりに「面接用の自分」
を出すからです。


婚活ならなおさらです。


相手も「感じよく思われたい」
と考えています。
こちらも「嫌われないようにしよう」
と考えています。


そうすると、二人の間には、
いわば「よそ行きの人格」が並びます。


そこで見えるのは、その人の一部分です。
本当に見たいのは、
むしろ予定どおりにいかなかったときです。


予約した店が混んでいた。
道に迷った。
予定が変更になった。
ゲームで負けた。
疲れてきた。
店員さんとの間で小さな行き違いが起きた。
自分の意見が通らなかった。


そんなときに、相手がどう振る舞うか。
そこには、その人の「能力」よりも、
むしろその人が人間関係を
どう扱う人なのかが表れます。


不機嫌になるのか。
人のせいにするのか。
弱い立場の人に態度を変えるのか。
それとも、
「まあ、こういうこともあるよね」と
一緒に解決しようとするのか。


結婚生活では、楽しいデートよりも、
むしろこういう場面のほうが
たくさんあります。


だから婚活で相手を知りたいなら、
「自分をよく見せること」だけでなく、
一緒にいろいろな状況を経験してみること
が大切なのです。


猫カフェでもいい。
謎解きでもいい。
ボードゲームでもいい。
友人を交えた食事でもいい。
少し予定の変わるイベントでもいい。


そこで相手を
「試験する」のではありません。
ただ、いろいろな場面で
一緒に過ごしてみる。


すると、
「この人、こんなときはこういう反応をするんだ」
という発見が増えていきます。


これは、恋愛における「ときめき」とも、
実はつながっています。


一つの場面だけでは、
人は平面的にしか見えません。
違う場面に行くことで、
同じ人なのに違う表情が見えてくる。


その「まだ知らない部分」が、
恋愛では新鮮さになり、
婚活では相手を見極める材料になります。


実際、恋愛研究でも
興味深い結果があります。


2008年のスピードデート研究では、
「理想の相手として何を重視するか」
という事前の自己申告と、
実際に目の前の相手に
どれだけ惹かれるかには、
必ずしも強い一致がありませんでした。


つまり、
人は「私はこういう人が好きです」
と頭では説明できても、
実際に目の前にいる人を
好きになるときには、
別の要素が動いている可能性があるのです。(PubMed)


だから、プロフィールの条件だけで
相手を判断しすぎない。


「年収」「職業」「趣味」「身長」「学歴」
といったスペックは
もちろん一つの情報です。


しかし、実際の人間関係では、


この人は、思いどおりにならないときにどうするのか。
弱い立場の人にどう接するのか。
自分が間違っていたときに、謝れるのか。
こちらが困っているときに、どう動くのか。


こうした情報も非常に重要です。


結婚相手を選ぶというのは、
条件表の中から一番点数の高い人を
選ぶ作業ではありません。


「いろいろな状況のこの人」を見て、
その人と生活をつくっていけるかを
考える作業なのだと思います。

そして、これは「採用」でもまったく同じです

ここまで読んで、
「これ、人事にも使えるのでは?」
と思われた方もいるかもしれません。


まさにその通りです。
採用面接でも、
人は一つの状況では見抜けません。
面接官の前では、
候補者も「面接を受ける人」になります。

「長所は何ですか?」
「チームワークで大切なことは何ですか?」
「苦手な人とはどう付き合いますか?」


こう聞けば、
かなりきれいな答えが返ってきます。


しかし、採用したいのは
「面接で上手に答えられる人」
ではありません。


実際の仕事の場面で、
きちんと行動できる人です。


そこで、人事でも
「状況」を見せることが有効になります。


たとえば、


「締切に間に合わないことが分かったら、どうしますか?」
「自分のミスで同僚に迷惑をかけたら、最初に何をしますか?」
「上司の指示に納得できない場合、どう対応しますか?」
「チーム内で意見が真っ二つに分かれたら、どうしますか?」


といった質問です。
これは単なる「圧迫面接」ではありません。


心理学・人事研究には、
状況判断テスト(Situational Judgment Test:SJT)
という方法があります。


「ある状況が起きたとき、
あなたならどう判断しますか」
という形式で、その人の判断や
行動傾向を見る方法です。


SJTについては複数のメタ分析があり、
2001年の研究では102の相関係数、
10,640人を対象とした分析で、
SJTと職務パフォーマンスとの関連は
ρ=.34と報告されています。


2020年の系統的レビュー・メタ分析でも、30研究を統合した結果、
対人面の職場パフォーマンスに対する
妥当性係数は平均0.32でした。(PubMed)


もちろん、
「この質問をすれば本性が100%分かる」
という話ではありません。
人間は、状況によって行動が変わります。


だからこそ、一つの質問、
一つの面接、一つの印象だけで
判断しないことが重要です。


人事であれば、
構造化面接や実際の仕事に近い課題、
いわゆるワークサンプルなどを
組み合わせる方法があります。


実際、SchmidtとHunterによる
85年間の研究をまとめたメタ分析では、
一般知的能力とワークサンプル、
構造化面接などを組み合わせた選抜方法は、
職務パフォーマンスの予測に高い
妥当性を示しています。


たとえば、一般知的能力と構造化面接の
組み合わせでは平均妥当性が.63、
ワークサンプルとの組み合わせでは
.63と報告されています。(DOI.org)

「本性を見抜く」のではなく、「いろいろな場面のその人を見る」

ここで、恋愛、婚活、人事という
一見まったく違う話がつながります。


どの場合も、私たちはつい、
「この人はこういう人だ」
と早く結論を出したくなります。


でも、人間はそんなに単純ではありません。


優しい人でも、
疲れれば不機嫌になることがあります。


仕事のできる人でも、
苦手な状況では判断を誤ることがあります。


普段は無口な人が、
誰かが困っているときには
真っ先に動くこともあります。


だから「本性を見抜く」
という考え方そのものを、
少し変えたほうがいいのかもしれません。


一回で本性を見抜こうとしない。


その代わりに、
いろいろな場面のその人を見る。
恋愛なら、それが「こんな顔もするんだ」
という新しいときめきになる。


婚活なら、
「この人となら、楽しい日だけでなく、
うまくいかない日も一緒に過ごせそう」
という判断材料になる。


人事なら、
「この人は実際の仕事で、
こういう状況にどう対応するだろう」
という採用判断につながる。


人を見るということは、
相手を一瞬で見抜く
特殊能力ではありません。


違う状況で、違う表情を見ていくことです。


だから、
恋人にときめかなくなった人にも、
婚活中の人にも、
人を見る仕事をしている人にも、
私は同じことを言いたいと思います。


「一つの場面だけで、
その人を決めないでください」と。


いつもと違う場面で見た
「知らなかった顔」が、もしかしたら、
もう一度その人を好きになる
きっかけになるかもしれません。

人事や経営者の方へ

ここまで、恋愛や婚活、
人事の「人を見る」
という話をしてきました。


でも、実際に人を見極める立場になると、
悩むことも増えます。


「この対応でよかったのかな」
「この社員には、どう声をかけるべきだろう」
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この記事の著者

森 しほ

ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。
産業医として一般企業のケアも行っている。

◆専門分野: 精神医療 / 皮膚科
◆資格:日本抗加齢医学会専門医 / 産業医 / 公認心理師
◆所属学会:日本皮膚科学会 / 日本抗加齢医学会
◆著書:『発達障害ママの子育てハック(監修) 』飛鳥新社

 

  取材実績(一部抜粋)

【雑誌】マガジンハウス「Tarzan」
【雑誌】株式会社プレジデント社「PRESIDENT WOMAN」
【TV】フジテレビ『バイキング』
【TV】TBS『ビビット』
【YouTube】『ぶーちゃんねる-歌舞伎町リアル-』( 【病院】歩き辛いくらいアトピーがひどいので皮膚科に行ってきました。 )
【YouTube】『かずのすけ』( 敏感肌でもできる【痛くない医療脱毛】はあるの?お肌に優しい脱毛を受け続けたら5年前より若返った30歳男子の『顔脱毛』体験レポ )
【Web記事】LITALICO発達ナビ
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