ジャッジメンタルから離れるべきという話。~新橋心療内科コラム

何かがあるたびに「いい・悪い」を判定するこの思考パターンを、心理学では『ジャッジメンタル』と言います。

このジャッジメンタルな癖が強い人ほど、
他人の言動が許せなくなって攻撃的になる「他責」か
あるいは出来なかった自分を過剰に責め立てる「自責」の極端な二択に陥りやすくなります。

自分や周囲を常にジャッジし続けているわけですから
心が休まる暇もなく、どんどん苦しくなっていくのは当然のことです。

「でも、正しさや善悪を判断しないと、反省できないんじゃない?」

そう思う方もいるかもしれません。

しかし、心理学やマインドフルネスの世界では
物事に「良い・悪い」という個人的な価値判断を持ち込まない姿勢を
『ノン・ジャッジメンタル』と呼び、精神的健康を保つための最も重要なスキルの一つとして扱っています。

なぜなら、起きた出来事そのものには本来「色」がついていないからです。

例えば「雨が降ってきた」という事実があるとします。

農家の人にとっては「恵みの雨」かもしれませんが、
これから洗濯物を干そうとしていた人にとっては「邪魔だなあ」になりますよね。

つまり、「良い・悪い」というのは出来事そのものが持っている性質ではなく
あなたの脳が勝手に貼り付けた「後付けのレッテル」に過ぎないのです。

出来事に「悪い」というレッテルを貼った瞬間に、脳は怒りや悲しみといったストレスホルモンを分泌し始めます。
自分からわざわざストレスのラベルを貼って、苦しみを増幅させているわけですね。

そういうときは出来事が起きたときに「良い・悪い」の判定を下すのをやめること。
そして、ただ事実だけを受け取った上で、心の中でこう呟いてみるクセをつけるんです。

「○○だった。……で、それが何か?」

この言葉を呟くけば「だから自分はダメだ」「相手が悪い」というジャッジを挟まずに聞き流せるようになるはずです。

ぜひ試してみてくださいね。

本日もここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)