悩んではいけない、という思い込み。~新橋心療内科コラム

悩みごとがあるとき、

「こんなことで悩んでいる自分は弱い」
「もっと前向きに考えなきゃ」
「いつまでも悩んでちゃダメだ」

と、自分に言い聞かせてしまうことがあります。

でも、ただでさえ悩んで苦しいのに、

「悩んでいる自分はダメだ」

という気持ちまで加わったら、苦しさは二重になってしまいます。

たとえば、大切な人との関係で悩んでいるとします。

最初にあるのは、
「これからどうしたらいいんだろう」という悩みです。

ところがそこに、

「こんなことで悩むなんて情けない」
「早く立ち直らなきゃ」

という考えが加わると、

いつの間にか「悩みそのもの」だけでなく、
「悩んでいる自分」まで責めるようになってしまいます。

そんなときは、無理に悩みを消そうとせず、

「まあ、今は悩んでもいいか」

と考えてみてください。

悩んでいる自分を許したからといって、悩みがすぐに解決するわけではありません。

でも、

「早く元気にならなきゃ」
「考えちゃダメだ」

という余計な重荷を、ひとつ下ろすことはできます。

悲しいときは、悲しくてもいいですし、
不安なときは、不安でもいいです。

答えが出ないなら、しばらく悩んでいてもいい。

人間ですから、いつでも前向きでいる必要なんてありません。

不思議なもので、

「悩んではいけない」

と必死に追い払おうとするより、

「今は悩んでいるんだな」

と、そのまま認めてしまったほうが、気持ちが少しラクになることがあります。

悩みをなくすことばかり考えず、まずは「悩んでいる自分」を許してあげましょう。

今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(完)