愛されてはいけないと思う人の特徴。~新橋心療内科コラム

人から優しくされたとき、素直に喜べない人がいます。
褒められても、
「どうせお世辞でしょ」
好意を向けられても、
「何か裏があるんじゃない?」
と疑ってしまう。
さらに、人間関係がうまくいきそうになると、
急に相手を突き放したり、わざと嫌われるような態度を取ったりすることもあります。
こうした行動の背景には、
「自分は愛されるような人間ではない」
という思い込みが隠れている場合があります。
心理学では、これまでの経験や知識などを通して作られた、
自分や他人に対する強い思い込みを「スキーマ」と呼ぶことがあります。
たとえば、
「どうせ自分は最後には嫌われる」
という思い込みが強いとします。
すると、誰かから好意を向けられても、
「そんなはずはない」
と感じてしまいます。
そして相手の欠点を探したり、自分から関係を壊したりして、
結果的に本当に相手が離れていく。
すると、
「ほら、やっぱり自分は愛されない」
と、もともとの思い込みをさらに強くしてしまうことがあります。
厄介なのは、本人にとってはその思い込みが「思い込み」ではなく、
「事実」のように感じられることです。
もし少しでも思い当たるなら、
「自分は本当に愛されてはいけないのだろうか?」
と一度立ち止まってみてください。
そして、誰かから優しくされたら、すぐに否定せず、
「この人は今、自分に優しくしてくれている」
という事実だけを受け取ってみる。
自分に対しても、
「自分を好きになっていい」
「大切にされてもいい」
と、少しずつ許可を出してみる。
長年かけてできた思い込みは、ひと言で消えるものではありません。
でも、「愛されてはいけない」というルールも、絶対的な事実ではありません。
まずはそのルールを疑ってみることから、
自分との付き合い方も、人との付き合い方も少しずつ変わっていくのかもしれません。
今回の話、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)



